校長室だより(14)横断歩道を渡るとき
「横断歩道を渡るとき」
~7月27日(月)校長先生のお話~
緑野小学校のみなさん、おはようございます。
今日は、この数字を見て考えてほしいと思います。
① 全国第1位 69%→100台のうち69人
② 全国で下から5位 6%→100台のうち6人
さて、何の数だと思いますか? ヒントは、この写真です。これは横断歩道ですね。
実は、この数字は信号のない横断歩道を人が渡ろうと待っていた時に、車が止まってくれる割合なのです。
つまり、①は、信号のない横断歩道に人が待っていたら、
100台の車の運転手さんのうち、69人の運転手さんが車を止めて、
待っている人を渡らせてくれるということです。
②は100台の車の運転手さんのうち、
車を止めて待っている人を渡らせてくれる運転手さんは6人しかいないということです。
では、私たちの住んでいる東京都は、①の69人 ②の6人のどちらだと思いますか?
正解は、②の6人です。
校長先生はこれを知って、とても残念に思いました。
思い返してみると、校長先生も毎日、信号のない横断歩道を4カ所通りますが、
ほとんどの車が止まってくれません。
やはり、東京では6人しか止まってくれないのも納得しました。
では逆に、69人の運転手さんが止まってくれる所はどこだと思いますか?
正解は、長野県です。
どうして長野県の人たちは交通ルールを守れる人が多いのでしょうか。
長野県だけ特別に自動車の免許を取る人たちに、厳しく交通ルールを教えているからなのでしょうか。
実は、そうではありません。
校長先生には、長野県に親戚がいるので聞いてみたのです。
そうしたら長野県では、小さい時から信号のない横断歩道を渡るとき車が止まってくれたら、
「ありがとう」という気持ちで運転手さんと目を合わせて笑顔でお辞儀をするのだそうです。
運転手さんも笑顔で挨拶を返すそうです。
子供のころからこうして育っているので、大人になって車を運転するようになっても、
道路を渡る人を優先するのが当たりまえになっているということでした。
この話を聞いて、素晴らしいなと思いました。
子供のころからの良い習慣は、大人になっても身に付いているのだと分かったからです。
また、大人も子供も良い習慣を続けていけば、みんなの笑顔にもつながります。
本当は交通ルールでは、信号がない横断報道では道路を渡る人を優先することが決まりとなっているので、
100人全員の運転手さんが車を止めなければなりません。
でも、現実はなかなかそうなっていませんね。
今朝、校長先生は、車を止めてくれた運転手さんに笑顔でお辞儀をしました。
そしたら、なんと運転手さんも笑顔で挨拶をしてくれました。
朝からとってもさわやかな気持ちになりました。
みなさんもぜひ、横断歩道で車を止めてくれる運転手さんに笑顔で挨拶をして、安全に道路を渡ってください。
そしていつか車を運転するようになったら、きちんと車を止められる大人になってほしいと思っています。