1 日時

令和7年8月7日(木曜日) 午後6時~7時30分

2 場所

狛江市防災センター3階 302・303会議室

3 出席者

【委員長】小刀稱 進
【委員】田揚 江里、佐藤 江美、小林 年春、中川 信子、ガリドディアス智恵子、池上 久美子、佐藤 幸代、佐藤 真希子、辻 勘助
【事務局】加藤館長、刈田副主幹、掛川主査、葛西主任 

4 欠席

なし

5 議題

  1. 令和6年度図書館・図書室事業報告書について 
  2. 諮問について
  3. その他 

6 提出資料

  1. 令和7年度第2回図書館協議会次第 [ 31 KB pdfファイル]
  2. (資料1)「こまえみらいテラス」、「こまえみライブラリー」(児童図書コーナー)の災害対策[ 148 KB pdfファイル]
  3. (資料2)新設図書館の災害対策 [ 119 KB pdfファイル]
  4. (資料3)図書館資料の防災対策 災害から資料を守る [ 3639 KB pdfファイル]
  5. (資料4)資料を守り、救い、そして残すために 東京都立図書館・資料保存の取組み [ 1307 KB pdfファイル]
  6. (資料5-1)災害対策|東京都立図書館 [ 590 KB pdfファイル]
  7. (資料5-2)水濡れマニュアル [ 113 KB pdfファイル]
  8. (資料5-3)地震による資料落下、ガラス飛散対応マニュアル [ 106 KB pdfファイル]
  9. (資料5-4)別紙1被災資料救済セット [ 96 KB pdfファイル]
  10. (資料5-5)別紙2トリアージ・フロー図(改2) [ 81 KB pdfファイル]
  11. (資料5-6)自然空気搬送法(水に濡れた本の手当て)[ 501 KB pdfファイル]
  12. (資料5-7)別紙4 脱気(脱酸素)処理法[ 693 KB pdfファイル]
  13. (資料5-8)別紙5 被災記録票 [ 38 KB pdfファイル]
  14. (参考)こまえみらいテラス平面図 [ 1430 KB pdfファイル]
  15. (参考)新設図書館平面図 [ 1436 KB pdfファイル]

7 会議内容

(事務局)
 定刻になりましたので、ただいまより令和7年度第2回狛江市立図書館協議会を開催いたします。お手元に配布している次第に沿って進行いたしますが、議事進行については、狛江市立図書館協議会規則第4条第4項の規程に基づき、小刀稱委員長にお願いいたします。
(委員長)
 議題1「令和6年度図書館・図書室事業報告書について」、事務局より説明をお願いします。
(事務局)
 「令和6年度図書館・図書室事業報告書」を6月に発行しました。目次の構成は前年度と大きな違いはありませんが、今年度から図書館協議会からの答申書を4ページに掲載しています。事業や統計の詳細については、お時間のある時にご一読ください。
 8ページ、総括表中段の貸出利用者数をご覧ください。個人貸出利用者数でございますが、中央図書館は78,939人、令和5年度と比較して約26%の減となりました。それに対して、各図書室の貸出利用者は平均で11%の増加となっています。中央図書館は令和6年8月の1か月間を臨時窓口開設準備のため、休館した後に臨時窓口となったことで、利用者の住まいから近い各地域センター図書室の利用が増えたと推察しています。ただ、全体の貸出利用者数も5年度から約11%減っていますので、中央図書館の規模の縮小が要因の一つであると考えています。
 また、電子書籍についても貸出回数、閲覧回数ともに前年度から減っています。これについては、臨時窓口の開設準備と蔵書点検で8月を休館とするため、無制限貸出を実施したことによりカウンター対応が多く、臨時窓口への移転作業を行った7月、臨時窓口への移転作業と開設準備、蔵書点検を行った8月、臨時窓口開設直後の9月の3カ月間は新刊の選書が難しかったことが減少の要因と考えています。
 説明は以上です。
(委員長)
 事務局より説明が終わりました。何かご質問等はございますか。
(委員)
 「狛江市子ども読書活動推進計画」の進捗状況、課題点は狛江市中央図書館が把握していると思われますが、どこかに公開されているのでしょうか。「狛江市子ども読書活動推進計画」を達成するために、市内の図書館含め、学校図書館、保育園が取り組んでいるわけですよね。
 また、「令和6年度図書館・図書室・事業報告書」の28ページにある事業の内容は、「狛江市子ども読書活動推進計画」に関連していると思います。
 よって、進捗状況、課題点を共有するために事業報告書の中に入れることが望ましいと思います。
(委員長)
 図書の課題を改善するために、どのような予算が必要かを記載するのが望ましいのではないでしょうか。
(事務局)
 「令和6年度図書館・図書室・事業報告書」は、基本的に開館状況、蔵書数、予算の公開、事業内容があり、図書の進捗状況、課題は掲載していなかったため、次回以降の作成の際には公開できるよう検討いたします。
(委員)
 二点よろしいでしょうか。
 一点目は、今の「狛江市子ども読書活動推進計画」に、和泉小で書架や机、什器が傷んでいるため新しくすることとOPACの導入を要望していましたが、結局それは反映されることがありませんでした。
 二点目は、学校への貸出しの統計が令和6年度のみで、前年度からの増減がわかりません。個人的に貸出し数が減っていて、タブレットの導入が原因であると思います。せっかく、配送便があるのにも関わらず勿体ないと感じています。また、タブレットで調べたものは、サイトが消えてしまったり、振り仮名が無かったり、回線が不安定だと繋がりにくかったりしますが、本ならば、調べたもののページがどこにあるか記憶に残りやすく子どもたちが調べるのに適していると思います。そのため、夏休みも積極的に貸出しをしていただきたいです。
(事務局)
 次回から意見の反映と「学校への貸し出し」の前年度と比較が出来る統計を入れられるよう検討いたします。
(館長)
 事業報告書というものにつきましては、ご意見もいただいたとおり、単なる事業報告でしかありません。事業を行った結果、計画に示している方向性にどれだけ近づいたのかということについての検証が明確にされていません。それをやらなければ、必要な予算の獲得できないでしょう。今後につきましては、計画物を作ったのであれば、計画の進捗管理を行い、計画を単なる計画で終わらせることなく、実体化させるための取組みを行っていくための一つの指標として、毎年粛々と進捗管理を実施し、公表しながら継続していきたいと思います。方法として、事業報告書の中に追加という形で入れていくべきなのか、全く別のところで進捗管理という形で明らかにしていくべきなのかは、事務局で検討いたします。
(委員)
 指針の計画の中に項目があって申請しても予算がつかないのは、どのような理由からですか。
(委員)
 予算科目の中に入らなかったという説明を聞きました。
(委員)
 用意しようと決めているのに、はっきりした理由がわからず予算が反映されないのは良くないと思います。予算がつくように中央図書館からも押していくべきなのではないでしょうか。
(委員長)
 教育予算の関連での配置基準か、それとも狛江市の図書館関連で検討されているのですか。
(事務局)
 学校教育課か指導室、また図書館のいずれかの予算になるかと思います。
(委員長)
 例えば、机は、学校予算の中ではものすごく高いです。従来通りの学校予算で何十万もするような図書館用の机や椅子を買い替えることは不可能に近いです。特別な予算がつかない限りそういった施設設備は、学校予算の中では実行できないと思います。
(館長)
 大きく方法は二つあると思います。
 一点目は、学校という公共施設を直接所管する部署が、予算要求を吸い上げ、図書館の機能強化や児童生徒の図書館環境の向上ということを目的として予算を確保する方法があります。
 二点目は、図書館が確保した予算で必要なものを購入し、各学校に配置をしていく方法も考えられると思います。
 いずれにしても、その必要性について、私ども狛江市という組織の中で共有することは必要不可欠になってくると思いますので、そういった取組みを引き続き進めていきながら、これから対応していくようになるかと思います。
(委員)
 基本的に現在の学校予算の中で、入れ替えるのは難しいです。学校の中を工事でいじる際には何年か前から計画段階で、学校や指導室から意見が出るでしょうし、図書館の方からも後押しをしてもらえると、図書館分の予算を出してもらえるかもしれないので、声を出してあげていただければと思います。
(委員)
 事業報告書40ページを見て分かるとおり、利用支援サービスの中に音声ページの製作者の養成講習会をしています。NPO法人などでデイジーを知っている方もいますが、知らない保護者さんが多いです。自分の子が読み書きできないといった相談やデイジーを知りたいと図書館に質問された場合、どこかで教えていただけるのでしょうか。
(事務局)
 そのような相談があった場合には、まずは利用支援の登録をしていただく必要があります。登録していただいた方に対して、他の自治体で使用しているものを狛江市がお借りして提供するといったことも検討できるかと思います。
(委員)
 その情報は教育支援センターと共有されているのでしょうか。
(事務局)
 共有されていません。
(委員)
 デイジーとマルチメディアデイジーの違いは何ですか。
(事務局)
 デイジーは、完全に目が見えない人が使用するもので、文を音声にする機器です。マルチメディアデイジーは、基本的に見えるがその獲得が難しい人です。字を読むところに色をつけたり、絵を少し大きくしたりする機器です。マルチメディアデイジーを対象とするかの判断が難しく、図書館での支援はまだまだ足りていないため、近隣の図書館とも協力しながら進めていく必要があります。
(委員)
 学校図書館にも読書バリアフリーの利用がありますか。狛江市の場合は、学校図書館への対応の準備はされていますか。
(事務局)
 まだできていない状態ですが、仮に学校の司書の方達が見てみたいということであれば、お貸しすることはできます。ただし、基本的に障がいのある方に対して作ったものなので、すべての人に提供できる資料ではないということをご認識いただければと思います。
(委員長)
 予算面と課題を、これまでの課題と、その報告をどうするかということも含めて、また対応していただければと思います。
 議題の2諮問について、事務局から説明をお願いいたします。
(事務局)
 (資料1)(資料2)をご覧ください。第1回協議会でお約束いたしました、こまえみらいテラスと新設図書館における建物や書架等に施されている災害対策を表にしたものでございます。どちらも建物の構造体は耐火構造となっており、受変電設備は屋上に設置するとしています。備品の書架につきましても、地震対策として堅牢な材料、組み方で製作し、強固に床固定、壁固定をするとしています。最低限の災害対策は施されていると言ってよろしいかと思います。
 (資料3)(資料4)(資料5)は、前回の協議会で館長から皆様に情報提供した国会図書館の災害対策と都立図書館の災害対策が記載されたものになります。こちらも参考にしながら、狛江市の図書館として、どのような災害対策が必要か、皆様のご意見をいただければ、と思います。  
 説明は以上です。
(委員長)
 事務局より説明が終わりました。皆様のご意見をお伺いします。
(館長)
 本日お手元にお配りしている資料につきましては、当然のことながら参考資料ということで、すでにいかなる災害に対しても、図書館としての資料保全の取組みができるような体制をとっているところが、どういった対応をしているのか参考にしていただくための資料ということで、お目通しをいただければと思っております。
(委員)
 (資料2)の17について、安全な特別仕様とは具体的にどのようなものなのかを教えてください。
(事務局)
 臨時窓口にサンプル品が置いてございます。地震がおきても基本的に溝に取り付けてあれば、そのもの自体が落下しない仕様になっております。
(委員)
 図書館の災害対策について、資料の保存という観点もありますが、図書館の利用者が、地震があった場合の対応については考えなくていいのでしょうか。資料にフォーカスするのか網羅的にあらゆる観点からの防災対策なのか、人命救助的な対策を考えるのか明確にしたいです。
(館長)
 どこの範囲までやるべきなのかも考えるべきだと思います。市としてこれから具体的な取組みを進めていくために、具体的な取組みというのは、予算事業という言い方をします。後ろ楯としての予算が存在して取組みを進めていきます。取組みを実体化させるために、当協議会は、図書館の諮問機関となります。図書館長が諮問をさせていただき、諮問内容に対して答申をしていただきます。この答申内容に必ず従わなければならないという規定はないのですが、諮問と答申という関係性は非常に大きいです。先々予算事業として早期に事業展開が行えることが期待できるとご理解をいただければと思います。災害対応の部分について、市町村レベルでの図書館では、図書館資料を守るという取組みはほぼされていないというのが実態でございます。
 なぜかというと、図書館は本を貸すところという意識が前提に根強くあるからと推察されます。このため、蔵書に対して希少性や貴重性という概念があまり存在していません。導入して、年数が経ち、ぼろぼろになってしまい、貸出しできない状態になってしまうと、除籍という形になります。何が貴重な資料で、何がそうでもないのか、線引きがきちんとされていないというのが私の認識です。
(委員)
 災害の対策について、例えば地震が起きたとき、どのようにして効果的に利用者の方を外に避難させるのかという検討が必要だと思います。ここの壁が壊しやすいから突き破って逃げてくださいなんていう情報の方が利用者にとって一番安心できますし、本が落ちてくると、皆さんパニックになります。発災時に頼りになるのは図書館職員の方々なので、利用者に「落ち着いて、大丈夫ですよ」という態度と言葉を示していただければ利用者の方が落ちつくと思います。
 また、資料の対策は、水に濡れた資料に対してフリーズドライというものがあります。フリーズドライをして、ゆっくり解凍するにしたがって修理すれば、汚れた資料でも使えるようになるはずです。いただいた資料を拝見して一番参考にしたいと思ったのは、書架から本が落ちないようにする工夫です。書棚にワイヤーを張ることも一つですが、ワイヤーを張った場合、平時は本が出しにくくなるという問題が発生します。
 個人的には資料の対策ももちろん大切だと思いますが、発災時にどう動けばよいのかということを話し合った方が、話に熱が入るのではないかと思います。答申を見た市民の方は、図書館でもし地震にあったら、こういう対応をしてもらえるとわかれば、それはそれで一つの安心になります。
(館長)
 お話しいただいた内容を簡単に整理させていただくと、ご検討いただく方向性としては三つあると思います。一つが災害対応の中でもソフト面での対応、二つ目が災害対応の中のハード面、三つ目が資料の保存です。この三つの方向性についてご検討いただいて、三つともを網羅する形もあるでしょうし、その中から一つに特化して、答申を出していただくというのもあるのかなと思います。
 いずれにしても、協議会として、何が必要なのかというところをご意見をまとめていただく必要があると思います。
 震災、水害、火災でそれぞれ状況が変わってきますので、それらの状況に適時適切に対応するための必要な取組みを行う必要があるといったような形で、具体的に出していただけることもあるとは思いますが、出せないものについては、具体的な内容じゃなくても、よろしいのではないかと思います。
(委員)
 資料関係については、人的なマニュアルや避難経路、避難のアナウンス等のマニュアルの現状作っている部分を検討していきたいため、次回以降に提示していただきたいです。
(委員)
 図書館の方から大枠を出していただいて、それに対してここはこうした方がいいんじゃないかという意見を出して欲しいのか。こちらから大枠として、例えば子供向けの避難方法をはっきりしてほしい、高齢者の避難方法をはっきりしてほしいというように、テーマをこちらから出したものについて、図書館側がそれについて精査するのか、どちらがよいのか決めた方がよいと思います。避難経路の話も出ていますが、おそらく設計段階で避難経路って決まってるのではないでしょうか。決まっている避難経路を子供や高齢者、体が不自由な人等に伝えるためにはどうしたらいいのかを考えるべきなのか、その辺が見えるとありがたいです。
 最近の建物は、ある程度の地震が来ても倒壊しづらく、耐火性も高いと思います。その辺の基準を満たさないと、建築物は作れないと思います。その上でここに何を求めてるのか何を聞きたいのかっていうところが、はっきりすると皆さんとしても考えやすくなるはずです。意見がまとまらなかったとしても、こういう意見が出てきたので最終的にはこうしましたという形で、話がまとまればいいのかなと思います。
(館長)
 現状の避難誘導に関する計画につきまして、現在工事を行っております市民センターは、従前は公民館と図書館二つの機能が存在しておりました。市民センターという建物の防火防災管理者としては、公民館長がその役割を担っています。防火防災管理者は、防災計画を作った上で、災害時に適時適切な対応を行えるように備えておくことが義務付けられています。この中には年に1回の避難訓練等が含まれています。
 来年の9月ごろを予定しておりますが、新設図書館ができた時点で初めて図書館長が、防火防災管理者の役割を担うことになります。関係法令に基づいて、市民センターと同じように防火防災計画を作って、年に1度の避難訓練を行わなければならない状況になります。この部分について、協議会に諮問をする必要はなく、法律に基づきやらなければならないことは決まってます。そのため、この部分に関しては、諮問の中には含んでいないというふうにご理解いただければと思います。市民の共有財産である図書館資料というものをどうやって守っていくべきなのかという部分に関して、答申をいただきたいと考えています。 
(委員)
 狛江市には資料をどう守るかということについての計画はないのでしょうか。
(館長)
 明確なマニュアルといったようなものはありません。そして、私どもの実態を見たときに、極端な言い方にはなりますが、何も取組みがされていません。何も取組みがされていないということはどういうことなのかというと、その必要性が認識されていないということです。必要だと思えば何かしらのことはやっているんではないかなと思います。この仮説に基づいて、市史関係を取りまとめをしたり、一部保存をしている社会教育課の現状の取組みについても、確認をしております。そうしたところ、双方どういった資料をどこにどのぐらい保存し持っているのか、その突き合わせをやったことがないことがわかりました。そのため、まずは実態の把握をした上で、お話を進めていただくというのが必要だと認識しております。
(委員)
 国会図書館のマニュアルをたたき台にしていくのも手ですよね。規模が大きすぎるため、狛江市で絶対できないこともありますけれど、国会図書館のマニュアルの中でどこが使えるのかと考えてもよいわけです。
(館長)
 国立国会図書館、一部の都立図書館の資料をお配りさせていただいておりますが、具体的な市町村レベルでの図書館の取組み、紹介されているものが、現状見当たりません。
 一つの取組み事例として、私どもが取組むには非現実的と言わざるをえないことがあると認識はしておりますが、先ほどご紹介いただいた、本が濡れてしまった場合の対処方法として、48時間以内に適切な対応が取れない場合は冷凍保存することが望ましいと書かれています。では、その対処方法を踏まえて、狛江市立中央図書館として冷凍庫を日常的に手元に置いておく必要があるのかどうなのかというのを考えたときに、その必要性をどう考えますかということです。その必要性を認めたとして、例えば令和8年度予算に新設図書館内に冷凍庫を常設するための予算50万円を計上しても、予算としては認めてくれません。しかしながら、実際の対応としては、そういった対応が必要になることも十分考えられます。実態が把握できていませんが、貴重な図書館資料があったときに、その資料が濡れてしまった時に、制限時間内に適切な対応ができなかったため、資料や書籍として存在することができなくなってしまったとしてしまってよいのでしょうか。
 ちなみに、その冷凍庫を常設するということについて、常設で持つことが難しいのであれば、市内の肉屋と協定を締結して、不測の事態にすぐに必要な機能が手に入るように、日頃から備えておくというのも一つの手です。協定を締結するべきというようなご意見をいただければ、市としてはその方向で、何か有効な具体的な取組方法はないのかということで検討を進めていくことができると考えています。
 火災に対しても同様で、限られた職員の手数の中で、火災が発生した際に避難誘導と並行し、貴重な資料をどのようにして外に運び出す取組みをしなければいけないのかということを考える必要があります。
 ハード面については、すでに建築工事が始まっております。設計の内容については、この狛江市を所管する多摩建築指導事務所の了解を得て、工事に着手しております。事前に了承いただいた内容のとおりに現場が立ち上がったことを確認されると、建築確認済証というものが発行され、竣工後に市民に供用を開始することができます。建物自体につきましては、都市計画法、建築基準法、消防法等の関係法令に基づいて、必要な機能は、網羅されている状況にあります。
 ただし、書架については、先ほどお話しいただいたとおり、本棚に対してワイヤーを張ってしまうと本が取れなくなりますし、そういった対応を行っている図書館というのは現在認知しておりません。ただし、開架場所にしていないだけであって、閉架場所には東京都立図書館や国立国会図書館ではしているようです。市としてもそういった対応を今後していかなければならないと考えております。問題は開架のスペースです。市民の皆さんが自由に本を手に取れる場所は可能な範囲で対処する予定ではありますが、震災時にどこまで機能するのかというところだと思います。
(委員)
 図書館と公文書館の連携は難しいでしょうか。最近できたアーカイブズには冷凍庫があります。狛江市からアーカイブズに冷凍庫を使用させてもらうよう依頼するのはどうでしょうか。資料館の種類を越えた連携が可能な場合、財政的な負担も減ると思います。
(館長)
 一つの方法として、そういった方法もあると思います。
(委員)
 冷凍庫を使わないようにするために、濡らさないようにすることも一つで、郷土資料とか歴史のある資料は使用頻度も高くないはずですので、高いところに置いてもよいと思います。
(委員長)
 いろいろとご意見もたくさん出ましたが、時間も限られているため整理したいと思います。狛江市に関する資料とはどういう資料なのかという部分が私も含め疑問のため、明らかにしていただきたいです。
 また、私たちが何を話し合うべきなのかを明らかにしてしていただきたいですね。
(館長)
 承知しました。わかりやすい簡単な資料を用意させていただいて、具体的な議論が進められるようにしていきたいと思います。
 具体的な議論についての例として、新設の図書館の構造について一つ挙げます。新設の図書館は地下1階地上3階建てです。地下1階が書庫で、3階の一部にも書庫としての機能を持つことになっております。構造からして、重要なものを3階に置くとは言いながら、災害と言っても、いくつかの種類があると冒頭でお話ししたと思います。それらの全く性質の異なる災害に的確に対応するためにどういった対応が必要か考えると、水害を重視した場合、3階に置いていくのが一番安全です。しかし、震災が起こった際に資料を運び出すという行動を考えると、エレベーターは使えませんから、階段を使って、3階から1階までを重い書籍を持っていかなければいけません。その際にどのような資機材の準備が必要なのでしょうか。極端な対応策をお話させていただくと、3階から段ボールを下に投げ落とせるような準備しておくといった準備でもよいと思っています。下にクッション性のあるものを1階のどこかに置いておいて、そこに上から落とせばすぐ避難できるというような発想もあると思います。
 このように具体的な議論ができるように、たたき台として議論で使っていただけるような資料を次回の会議までに作らせていただきたいと思います。
(委員)
 その時の要望なんですけれども、とても何にも学ばないで、考えられるレベルではないと思うので、いろいろ資料を用意していただきましたが、こういう書籍が参考になるというような参考図書を例えばメールでも構いませんのでいただければ、私たちもこうやって既に専門家チームが考えているということがわかると思います。
 そういうものを次回以降にリストをいただけると、事前に読んで学べるのかなと思いました。
(館長)
 承知しました。
(委員長)
 今出た意見も踏まえて次回からの本格的な議論を進めていきたいと思います。
 それでは、議題3その他について、事務局から何かありますか。
(事務局)
 まだ検討の段階ですが、新設図書館の愛称につきまして、図書館協議会の皆様のご意見を伺いたく、ご相談です。
 児童図書コーナーの愛称につきましては、前年度に皆様にも諮らせていただきまして、「こまえみライブラリー」に決定いたしました。次は新設図書館に愛称をつける番でございます。狛江市新図書館整備基本構想の「新図書館を含む市立図書館全体のあり方」では、「新図書館と市民センター図書コーナーで形成される新図書館が核となり・・」とあるほか、「新図書館が新設図書館と市民センター図書コーナーが一体としてサービスを提供する・・」「新設図書館と市民センター図書コーナーの2施設で一体の新図書館を構成し、それぞれに職員を配置するとともに規模や立地を踏まえて機能やサービスを分担・・」等の児童図書コーナーと新設図書館は「一体」とするという考え方が示されています。その考え方に立つと、愛称は個別につけるよりも新設図書館と児童図書コーナーから成る狛江市立中央図書館として「こまえみライブラリー」で統一した方がよいのではないか、という意見が図書館職員の中にありまして、皆様のご意見を伺いたいと思います。
(委員長)
 事務局より児童図書コーナーと新設図書館の一体化という視点から愛称を「こまえみライブラリー」に統一した方がよいのではないか、という提案が出ました。皆様、いかがでしょうか。何かご意見はございますか。また意見がありましたらお願いいたします。
(委員)
 よいと思います。
(委員長)
 では、図書館協議会としても、図書館の愛称はこまえみライブリーに統一することが望ましいということでよろしいと提案させていただきます。
 以上をもちまして令和7年度第2回狛江市立図書館協議会を閉会いたします。次回の第3回図書館協議会につきましては、10月9日(木)で、場所は防災センター302・303会議室で開催する予定です。開催通知につきましては、開催日が近くなりましたら、事務局より各委員へ通知いたします。