文化財の概要

全長1,073cm、最大幅250cm を測る大型の木造和船で、その上部に鉄骨造り、トタン葺きの屋根が取り付けられています。多摩川沿いの和泉多摩川において貸ボート屋を営んでいた「たまりや」で、平成28年(2016)まで使用されていました。
この船は、昭和39年(1964)に稲城市東長沼の川船大工、久保井冨蔵氏によって製作された木造のボート台船で、同時に屋形船としても利用されてきました。久保井氏は約60年間にわたり多摩川で使われる川船を製作し続けた多摩川中流域における最後の船大工であり、同氏の船大工道具は、令和2年(2020)に東京都有形民俗文化財に指定されています。久保井氏が製作し、実際に使用されていた屋形船のうち、現存するものとしては唯一のものとみられます。
比較的水深が浅い多摩川では、底が平らで浅い川船が使用されていました。この屋形船は、多摩川中流域の伝統的な和船の特徴をよく留めていることに加え、狛江の地が戦後から高度経済成長期にかけて、多摩川沿いの行楽地として大変賑わった場所であるという地域の歴史の一端をとどめる資料として貴重な文化財になります。
なお、「附(つけたり)」とする資料は、「たまりや」で屋形船とともに使用されていた漁船1艘と、屋形船で使用されていた船道具(操船竿3本、鳶口1本、アカトリ4点、錨3点)です。

指定年月日

令和8年3月12日

種別

市指定有形民俗文化財

所在地

狛江市和泉本町二丁目15番5号 狛江市立古民家園内

所有者

狛江市

木造屋形船
  木造屋形船(狛江市立古民家園内に展示)

問い合わせ

教育部社会教育課文化財担当

電話:03-3430-1111(内線2371)