文化財の概要

宿屋敷西1号墳を取り囲む周溝から出土した土師器片10点、須恵器片7点、鉄製品5点(有袋鉄斧1点、鉄鐸1点、刀子1点、棒状鉄製品1点、板状鉄製品1点)、石製品(砥石)1点です。
出土遺物のうち、鉄製品と石製品は古墳における墓前祭祀の様子を示す遺物群です。鉄製品の中でも、鉄鐸は、長さ3.7㎝、開口部径2.4㎝ほどの円錐形を呈し、内部に小片を吊り下げた鳴り物です。朝鮮半島に起源を持つ祭祀遺物であり、古墳時代における東日本の事例としては長野と群馬で各1例ずつが知られているのみで、希少な遺物です。西日本における出土事例からは、渡来系鍛冶工人や鉄器製作にかかわる集団の儀礼行為との関連が指摘されています。また、周溝から出土した土師器からは、本古墳の築造時期が5世紀第3四半期に特定できます。
宿屋敷西1号墳出土遺物は、狛江古墳群の中でも比較的早い段階に築造された古墳における被葬者像や、狛江古墳群の築造の経緯、狛江古墳群の形成初期における在地集団の様相を知ることができる貴重な文化財です。

指定年月日

令和8年3月12日

種別

市指定有形文化財(考古資料)

所在地

狛江市和泉本町一丁目1番5号

所有者

狛江市

宿屋敷西1号墳出土遺物画像
宿屋敷西1号墳周溝出土鉄製品
(左:有袋鉄斧、中上から:板状鉄製品・刀子・鉄鐸、右:棒状鉄製品)

問い合わせ

教育部社会教育課文化財担当

電話:03-3430-1111(内線2371)