むいから民家園(狛江市立古民家園)施設案内
【開園時間】
午前9時30分~午後4時30分
【所在地】
狛江市元和泉2−15ー5 電話番号03(3489)8981
【休園日】
- 毎週月曜日(ただし、祝日にあたる場合はその翌開園日、連休に月曜日が含まれる場合は連休明けの開園日)
- 年末年始(12月28日から1月4日まで)
【利用上のお願い】
- 園内は禁煙です。
- 自動車での来園はご遠慮ください。
【案内図】
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【交通案内】
- 小田急線狛江駅より徒歩約10分
- 小田急線狛江駅北口、小田急バス「多摩川住宅」行きで「児童公園」下車
【むいから民家園(狛江市立古民家園)の概要】
狛江の地は都心への交通の便もよく、高度経済成長期以降、急速に宅地化・都市化が進んできました。かつては田畑や桑園などが広がる江戸・東京の近郊農村でしたが、その当時の様子を窺い知る風景や、当時の生活の様子をとどめる建物はほとんど失われてしまいました。
狛江市立古民家園には、狛江市域に残された江戸時代の数少ない建物として、江戸時代後期の農家の面影を残す旧荒井家住宅主屋1棟と、江戸時代の終わり頃に建てられた旧��木家長屋門1棟が移築・復元されています。
開園へのきっかけは、元和泉一丁目に残されていた旧荒井家住宅主屋が、小田急線の連続立体交差・複々線化事業により解体されることになったことです。平成3年には、市民有志が、取り壊されることとなった旧荒井家住宅主屋の解体・保存を要望するとともに、解体・調査を行いました。市民による保存運動を受け、古民家復元事業は市民と行政が協働ですすめるワークショップ方式で進められました。ワークショップでは、建物の配置計画や管理運営に関する検討を行うとともに、復元工事にあわせて、上棟式や土壁塗り等、市民参加の行事も実施しました。
古民家園は、解体から約10年の月日を経た旧荒井家住宅主屋の復元を機に、平成14年に狛江市立古民家園(愛称むいから民家園)として開園したものです。その後、平成22年には、民家園内に市内西野川に残されていた旧��木家長屋門が移築・復元され、現在に至ります。
【復元建物について】
〔旧荒井家住宅主屋〕(狛江市指定文化財 指定:平成3年11月12日)
旧荒井家住宅主屋は、元和泉一丁目の荒井家に残されていたものです。荒井家は、泉龍寺の表門の突き当たりにあったことから、屋号を「大門前(だいもんさき)」といい、江戸時代後期には、村方医師として医師、農業を家業としていました。
主屋は、木造、寄棟造り、角屋付、茅葺きの建物で、建築当初(18世紀末頃)は、直屋(すごや)で、桁行7間、梁行3間、三ツ間取りヒロマ型の間取りでしたが、江戸時代末頃にヒロマの後方部を1間半拡張して、角屋(つのや)とし、整形四ツ間取りに改修されました。明治時代以降には、チャノマを間仕切ってナカベヤや小部屋を造ったり、内便所や縁側を付けています。昭和2年の小田急線開通の際には、屋敷内に線路が通るため、元々東向きに立てられていたものを、曳き屋して南向きとしました。
復元にあたっては、角屋の時期として、使い勝手のために縁側を付けました。土間境やザシキ、デイ境の柱を切って差鴨居を入れたり、ザシキに京呂組の梁組が使われていることなどに特徴がみられます。
〔旧髙木家長屋門〕(狛江市指定文化財 指定:平成22年9月10日)
旧髙木家長屋門は、市内に唯一残る長屋門で、江戸時代中期から覚東村の名主を勤めた髙木家に、安政6年(1859)に建てられたものです。平成11年に解体され、部材を保管していたものを、平成21年に古民家園内に移築・復元されたものです。
長屋門は、木造、寄棟造り、茅葺きの建物で、正面が12m、側面が4mほどの規模の建物です。両開きの扉を有する門の左右両側にはニ間四方の部屋があり、左側は床がある蔵屋、右側は土間の納屋で、以前は馬屋として使用されていたこともありました。もともと屋根は茅葺きでしたが、復元にあたり銅板葺きとしたものです。