1 日時 平成28年7月20日(水) 午後3時~4時34分
 2 場所 防災センター3階 301会議室
 3 出席者

委員長  押尾 賢一(学識経験者)
副委員長 長田 輝男(学識経験者)
委員   永田 従雄(市民委員)
委員   氏家 嘉代(市民委員)

 

事務局

宗像 秀樹 (学校教育課長)

銀林 悠  (学校教育課教育庶務係長)
石渡 和香子(学校教育課教育庶務係)
小島 希  (学校教育課教育庶務係)

 

事業所管部署  

柏原 聖子 (教育部理事兼指導室長)
細谷 俊太郎(指導室統括指導主事)

4 欠席者 なし
5 議事

1.本日の評価審査事業:Q-U・hyper-QUアンケート活用
(1)ヒアリング用評価シートについて
(2)事業内容について
(3)評価の視点①:アンケート結果の活用について
(4)評価の視点②:hyper-QUへの移行について
(5)今後の課題とその対策について
2.その他

 6 会議録(概要)  

○押尾委員長 
定刻となりましたので,第2回狛江市教育委員会の自己点検及び評価に関する審査委員会を開会します。
hyper-QUのアンケート結果の一部が参考資料として配付されていますが,自己点検及び評価に関する審査委員会ではアンケートの結果そのものについてではなく,このアンケート結果をどう生かしているかを点検していきたいと思います。
それでは,議事を進めます。
「Q-U・hyper-QUアンケート活用」についてですが,まず,今回のヒアリングシートについて,事務局から説明をお願いします。

 

○事務局 
説明いたします。今回のヒアリングシートにつきましては,前回6月に行いました,第1回の審議会で,事業ごとに皆様からいただいた評価の視点に関するご意見を基に,事務局で整理し,シートのひな型を作成いたしました。そのため,各視点・項目は事業所管部署ではなく,事務局にて設定しております。そのひな型を基に,事業所管部署に内容を入力していただいています。その後,事務局にて再レイアウトし,より見やすくなるよう調整しています。
本シートの見方につきまして,説明いたします。最初のA3用紙2枚分,ページ番号1~4ページは,点検事業の内容を説明するシートとなっております。当該事業の実施目的,実施方法,経緯,事業実施にかかる費用,及び,平成27年度の狛江市立小・中学校におけるhyper-QU学級累計の状況を記載しております。昨年度のヒアリングシートでは,各視点の表内にその視点に関する基礎情報を入れていましたが,それを改め,基礎的内容は冒頭にまとめております。
続きまして,A3の紙の3枚目,ページ番号5ページ目以降について説明いたします。
こちらからは,事業について所管部署が自己点検と評価を行った結果のシートになります。評価の視点ごとに,A3用紙1枚ごとにまとめております。
まず点検視点ごとに視点の内容を表の上部網掛け枠に記載し,点検事項を記載しています。前回の審議会で出たご意見を基に,表題項目を設定し,それに沿って事業所管部署に記入をしていただいています。
視点は2点,まず「視点① アンケート結果の活用について」とし,「アンケートの結果は,それぞれの教員の学級経営にどのように生かされているか?また,教育委員会は,学校に対してどのように指導・助言しているのか?」という点及び「アンケートの結果は,児童・生徒の指導にどのように生かされているか? また,教育委員会は,学校に対してどのように指導・助言しているのか?」を担当部署が自己点検しています。
次に,「視点② hyper-QUへの移行について」とし,「hyper-QUへの移行により,(Q-Uに加えて)何か成果はあったか?」「hyper-QUへの移行に伴い,教員の負担は増えたか?それに対して何かしらの措置や配慮は行ったか?」「これまでのアンケートの蓄積はどのように分析しているか?」という点を担当部署が自己点検しています。
最後に,今後の課題とその対策として,担当部署の考えを記載していただいています。
説明は以上になります。

 

○押尾委員長 
今回はこのシートに沿って審議・ヒアリングをしていきます。今日の委員会の中で,説明について修正や加筆等が必要であるという意見が出た箇所については,担当部署において確認・修正・加筆等対応をしていただき,9月13日火曜日に行う第4回の審査委員会にて再度ヒアリングを行います。
それでは,視点の審議に入る前に,この事業の内容について,担当部署から説明をお願いします。

 

○教育部理事 
Q-U・hyper-QUのアンケートについては,多面的な理解ということを目的としています。その結果に基づき状況に合わせた,個々に応じた教員による声かけや,望ましい集団づくりの上にたった学習指導や徳育の授業を行っていくという安定した集団を基盤とした学力向上等を図っているものです。

 

○押尾委員長 
児童・生徒の内面,心の部分をきちんと見て集団づくりに望ましい学級集団をつくり,安定した学級集団を基盤とした学力向上を図ると説明がありました。
それでは,この内容に関して,皆さまからご意見・ご質問等はありますでしょうか。

 

○長田委員  
何度も資料を読み返しましたが,例えば7ページのhyper-QUへの移行による成果ですが,実施して分析をした結果何を得られたのか具体的に記載されていません。例えば,「より多面的な情報を得ることができた。」とありますが,この「多面的な情報」とはどのような情報なのでしょうか。また,「一層適切な手立てを講じることが可能となった」とありますが,具体的にはどのようなことなのでしょうか。
また,「学校と児童・生徒と保護者の三者が,課題について共通の認識をもって学校・学級の生活や学習に取り組めるようになった。」とありますが,本当に三者が一体となって取り組めるようになったことがあり得るのでしょうか。資料を読むと,Q-U・hyper-QU事業をなかなか良いものだとうたってはいますが,具体的にどのような成果が出ているか分からない資料でしたので,本当のところはどうなのかを説明していただきたいと思います。

 

○押尾委員長 
事業内容に加えて視点②「hyper-QUへの移行について」の部分で具体的な説明をいただきたいと意見がありました。
まず1枚目から,事業内容・hyper-QU・実施方法・分析方法・導入の経緯・費用について・結果・出現率などもありますが,その辺りはどうでしょうか。

 

○氏家委員  
最初の実施目的のところで,私は先ほどご説明いただいた「多面的な理解」という言葉がしっくりきます。「一人一人の内面に寄り添い」ということが分かりにくく,hyper-QUは何のために行うのかというと,「理解」がまず先にくるのかと思います。「多方面から子どもを見る」ということは重要なキーワードのような気がします。

 

○押尾委員長 
説明の言葉としては「内面に寄り添う」より「多方面的な理解」の方が良いということですね。

 

○永田委員  
非常に難しいことだと思います。実際に導入の経緯もありますが,どこまではっきりとした状況が掴めるのかどうか,掴んだときにどのように用いて行っていくのか。その方法論はまた別のところにあると思います。考え方としては良いのですが,中身については,学校満足度尺度・学校生活意欲尺度はまさに尺度であり,この位のものかなという感じにしか受け取れません。そのようなことを踏まえて,実際に学校で使用するとなると,なかなか使いにくいと思います。現実に行ったとしても,時間がかかり結果が出て,それを先生方が理解して実行するとなると,ほぼ一年がかりになってしまいます。現実的には役に立たない感じもあると思います。hyper-QUについて研究された方も色々な角度から検討されたと思いますが,学校で使えるか,先生方が使いこなせるかが一番心配です。

 

○押尾委員長 
アンケートによる学校満足度・学校生活の意欲満足度の尺度を使うということで,果たして本当にうまく活用できているのかの指摘ですね。
私からですが,この調査は6月と11月に実施しているようですが,学級づくりを集団としてつくるにあたっての調査なら,できるだけ早い方が学級づくりがスムーズに行えると思います。そうすると,6月に調査をして結果が2~3週間で出るようなので,7月にかけて学校で検討ができると思います。結果が出てすぐ夏休みに入ってしまうと,学級づくりを本格的に行おうとすると9月からになってしまいます。そして11月に2回目を行いますので,予算上の措置もあると思いますが,もう少し早めに手を打てるよう,例えば4月に行いある程度早めに学級の集団の子ども達の意欲や意識を調査した上で手を打ち,9月頃に再度行い,そこで2回目の結果を見ることにしていった方が,学級づくりには相応しいのかなと思います。
時期的な問題ですが,学級づくりという点ではもう少し早い方が良いのではないでしょうか。先ほど永田委員のご意見でも出てきましたが,結果として出てもそれを活かす時間的余裕を考えると,早く行わないとその学年が終わってしまったり,長期の休みに入って分断をされてしまったりすることも考えられます。このようなスケジュール関係もあわせてどうでしょうか。

 

○教育部理事 
ご指摘につきまして,まず時期について,なぜ6月に行うのかお答えします。4月に学級編制を行います。その人間関係はまだ安定していません。子ども達が組まれた集団の中で関係づくりをします。その次に多くの学校が5月末に運動会・体育祭に向かって団結していきます。その中で関係性が出てきます。その後どのような状況にあるかということを,現在狛江市では測定しています。結果が2週間後に出て自分の学級の様子を理解した上で,2学期に入った時にもう一度クラスをつくり直す作業を担任が行います(専門的には再契約と言います)。それに役立て,3ヶ月間で安定を図り,その結果を見ていくというサイクルになっています。
尺度として本当に尺度になっているのか,ということですが,先ほどのとおりで一つの指標です。この結果以外に,担任の見抜く目・スクールカウンセラーや養護教諭等,専門の教員の客観的な子どもの見方も加味されていきます。そして集団はつくられます。この指標がもしかすると,教員側がこの子は満足しているのではないか・とても楽しそうにしている,と捉えていたとしても,実際に子どもはかなり無理をしていたなど,関係がギクシャクしていたと捉えている場合があります。そのような「ズレ」をなくすためのアンケートです。一方で,何かしょんぼりしているように見えていたけれども,実はそうではなく,表面上は分かりづらいものの十分に楽しんで学校生活を送っている場合もあります。そうしたところで,あくまで一つの指標でこれが全てではないということです。「ズレ」から子どもの捉え方を見ていくという一つのアセスメントとなっています。
教員にとっては果たしてどうなのだろうとなると,一枚目の①「Q-U結果のまとめ」をご覧ください。子ども達がどれだけ学級に満足しているのかという指標です。この結果でもちろん楽しいと言っているが,仮に楽しいと言っている子どももいるかもしれないということで,教員の捉え方と調整をしますが,教員は何に注目するかというと,まずは要支援群という左下の子ども達です。ここには教育だけでは解決できないものを持っている子が多いです。その時には医療や福祉であったり,家庭の状況や子育て支援の部分に繋いでいく必要がある子どもです。ここをまず,どのような背景があるのかということを見抜く作業をしています。
2つ目は,学校生活の意欲の総合分布で棒グラフのものです。満足はしていても,意欲はないという場合があります。これが「意欲があり」になってこそ,学力や体力,友達関係づくりなどがプラスに向いていきます。ところが,意欲がない子については,その子の背景や関係性を見ていくことが一つのアセスメントではありますが,ここから教員が理解をしていくという一つの材料になります。
では,狛江市では具体的に何を行ったのかというと,4ページにあります。学習意欲・学習動機について学級生活の満足度と学力調査の結果の良好な児童ほど内面の知的好奇心が高いということが分かっています。そして中学校の結果では,同じく知的好奇心から取り組んでいるということから,これは子ども達が知的好奇心を持っていると学力は伸びていくことになります。そうすると今度は知的好奇心を掻き立てるための授業をどのように作っていくのか,ということに教員は知恵を絞ります。そこに繋げていっているところです。昨年度狛江市では特に,発展的な学習教材を開発しました。遅れている子だけではなく,進みが早い子ども達が満足できるように,現在は算数・数学の教材を開発してその活用に取り組んでいます。

 

○押尾委員長 
長田委員のご質問等は少し先のことでしたので,後ほど担当部署からご回答していただきたいと思います。1~4ページの中で説明していただいたことについてはどうでしょうか。
小学校は2回目で満足型学級が上がっています。どの子どもも自分のクラスを良くしよう,自分のクラスは良いクラスだとなっています。中学校が逆に38から28へと満足度がダウンしているのは何か理由があるのでしょうか。

 

○教育部理事 
全国的に1回目と2回目では,2回目の方が満足度が減るという傾向にあります。それは何かと言うと,中学校は毎年クラス替えをしているのですが,クラスを組んだばかりの時は意欲を持っています。生活をしていく中で意欲が落ちていくことは,多分に考えられることですが,それに甘んじてはいけないと考えています。管理的な行い方,つまり規律を厳しくすると子ども達は意欲をなくすという傾向がみられますので,今後の課題となっています。また,学力の高い子ども達がつまらないという状態になっていることが考えられます。そのため,後につながっていく,好奇心を掻き立てていく授業づくりにつながっていきます。

 

○押尾委員長 
中学校で管理的な指導が強いと,伸びていこうとする子ども達がダウンしてしまい,それが満足型学級の2回目の満足度が1回目より10パーセント近くの減少として現れているということですね。

 

○長田委員  
中学校で満足度が10パーセント近く減っていることは非常に大きな問題だと思います。同時に,縦型学級が5パーセント増えたということは,説明いただいた内容にもあるとは思いますが,学級の中が混乱をし始めているということではないかなと思います。

 

○教育部理事 
そうかもしれません。ですので,継続していく価値があると思っています。このような形で目に見えてこなければ,おそらく教員はおかしいと思っていても,次の手を打つタイミングが遅れるかもしれません。また,自分の感覚だけに任せた判断になるかもしれません。ところが,可視化されることにより,一喜一憂ではありませんが,満足度が減っているとやはり気にします。どこに課題があるのかということを気にして見つめ直す際において大事な判断資料になります。

 

○長田委員  
担任や学級に入る教科担任はそのようなことは肌で感じているのではないでしょうか。

 

○教育部理事 
そのとおりです。ただそれが,自分の感覚だけではなく客観的なデータとして裏づけされるというところです。

 

○長田委員  
私はこのhyper-QUアンケートがそんなに価値のある客観的なデータとは思いません。ですから,あくまでも参考として考えていかなければならないと思います。教員がこのアンケート結果に振り回されるということになると大きなマイナスになっていくと思います。

 

○押尾委員長 
データによって全体が動いてしまうということですね。そのあたりはどうなのでしょうか。

 

○教育部理事 
先ほどと同じことになりますが,このhyper-QUアンケートは万能ではありません。ですので,先ほど参考にご覧いただきました,集団をつくる時に,子ども達一人ひとりを教員が見ていくという部分では一つの指標として,食い違いがあるところに着目していくところです。データでは何パーセントになったから良かった,とか,低くなり気を落としている,というデータではなく,その原因は何かを見つめ直すデータですので,振り回すということは本意ではないので,私たちも注意していきたいと思います。

 

○押尾委員長 
あくまで一つのデータであり,これは全てではないということですね。

 

○統括指導主事
健康診断の問診票と同じように考えていただくということを教員に話しをしています。問診票を書く際に正直に書くこともあれば,若干飾る場合など様々なことがあると思います。問診票だけで全てを判断するのではなく,それ以外の様々なデータ・検査の結果等から実際に診て観察した結果などを合わせて総合的に判断していくものです。そのような意味では,あくまでも一つの判断材料となるデータであるということです。このデータだけに振り回されることのないように伝えています。
中学校の縦型学級が多くなると感じるものがあるのではないかということですが,縦型学級は管理型になりますので,一見上手くいっています。教師の思い通りにきちんと整然としている学級に見えます。しかしそう見えても,子どもは内面では違うことを考えている場合もあり,そのあたりが少しずつ出てきているという面もあります。教員は長年の経験で学級づくりをした時に,学級が管理型状態になっていた場合には,自分ではなかなか気がつきづらいものでして,自分はうまくいっていると思いがちになり,そのあたりのシグナルにもなっていることはあります。ですからあくまで,hyper-QUアンケートの結果も一つのデータとして参考にするということです。 

 

○押尾委員長 
一つの参考資料ということで指導室としては考えているということですね。

 

○氏家委員  
先生が一人で何かおかしいと思った時に,それをプロを交えた色々な方に客観的に見ていただいて,どのようにしていくと良いのかを自分一人の力ではなく考えられることは,教員にとっても心強いことだと思います。
現在は色々な子どもがいて,体育の様子を見ていても1人2人外れたりする子もいたりすると,学級として困るのではないか,と思うこともありますので,そのような時に多方面から見るきっかけの一つになることは,重要なデータだと思います。

 

○押尾委員長 
それでは,事業内容についてはひと通りご意見・ご質問をいただきましたので,この後の「視点① アンケート結果の活用について」に移りたいと思います。
所管部署より説明をお願いします。

 

○教育部理事 
先ほど,回答の中でかなり触れているものがありましたので,重複するところがあるかもしれませんが,ご容赦ください。
アンケートの結果ですが,漠然としているという指摘がありましたが,教員が一人で抱え込むのではなく,集団づくりや検討会等においてアンケートで明らかになった様子・状況について,関係の教員や職員が共通理解を図るということへの指標となっています。
その次に指導の方向性や具体的な指導への手立てを協議して,その次の一手を討っていくというような活用の仕方をしています。その中には個別に支援が必要な子ども達もいます。
例示を二つあげています。グループ編制の時に子ども達同士での相性や支援が必要な子ども達については,その子の学習・学びが深く,高くなるような配慮をしています。そして,教員が声かけや面談の時の対応をアンケート結果を基に行っています。そして意欲を高めていくところを工夫しています。
二つ目は話し合いの場面です。話し合いの場面でもグループ分けの時に子ども達の学力と意欲,コミュニケーション力を配慮しながらメンバー・構成をしています。また,行事の時など皆が活躍できるように,各持ち場で活かされるような班編成や役割を見合わせていることに繋げています。
保護者等に伝えていること,アンケートの結果を子ども達がどのように受け止めているか,あるいは感想を持っているのかということですが,まず保護者面談に活用して点検を図っているところです。子ども達に対し,Q-U・hyper-QUアンケートについてのアンケートは行っていませんので,感想はわかりません。教員への指導は教育委員会から通知をして,その結果は校長会・副校長会・教務主任会・生活指導主任会等々において研修内容に活かし反映させています。他の教員に対しては指導室で学校訪問を行っていますが,その際にhyper-QUの結果の活用方法に関わる研修等も行っています。

 

○押尾委員長 
hyper-QUのアンケートの結果の活用について説明がありましたが,いかがでしょうか。

 

○永田委員  
実際に使用するとなると難しい問題もあると思いますが,例外的なものをきちんとつかまえて,中心になるグループをきっちりと抑えていかなければなかなか上手くいかないと思います。特に学校教育の場合には,子どもの学習能力の差がかなりある実態を一つのクラスにしているところがあると思いますので,優秀者だけを除いたり,あまり力のない子だけを除いたりというようなところまで行かないのではないかと思います。実際には真ん中のグループに対して標準を合わせた学習が行われて,上も下のグループも寂しいのではないでしょうか。何らかの形で抜けてくる子どもをどのように取り上げてトータルとしてまとめていくのか,大変なことですが行わないともっとひどいことになります。全てをカバーしきれるとは思いませんが,やはり一つ一つフォローしていくしかないと思います。集団学習ですので,どうしても落ちこぼれてしまう子も出てきますので,仕方がない面もあるのかと思います。直ぐに結果を活かしていくということを進められると良いと思います。

 

○押尾委員長 
満足度の高い子ども,中くらいの子ども,要支援群に位置する子ども,と目で見てはっきりわかると指導が非常に難しくなるのかと思います。大体の勘で行っている部分は,中度から,中度の中の上に向けて学習を行い,もっと高いレベルの子どもには,プラスするような考え方,逆に少し遅くなっている子どもについてはこのようなものを行うと良いという感覚的な指導ではなく,アンケート結果が分布図として点々でずらっと出てくると,永田委員もおっしゃっていましたが,逆にこれを見れば見るほど指導が難しくなるのではないかと思います。学校の先生が結果を見てクラスの状況を把握し,算数・数学の授業をどのように行うか問われた時に,アンケート結果がよく見えることにより非常に大変になるのではないかと思うのですが,そのあたりはどうでしょうか。

 

○統括指導主事
行いにくくなるのか,行いやすくなるのかという部分は,見えるから行いやすくなるという面ももちろんあると思います。習熟度別に分けないクラス単位で行う授業については,どうしても全体を進めていき,その上で上位と下位に個別の支援をしていくということになると思います。現在東京都では,算数・数学については習熟度別の形で小学校も中学校も実施しています。そのような意味では,習熟度別の編制に直接Q-Uアンケートを使用することはありませんが,ある程度習熟度別に分けた後でQ-Uアンケート結果なども活かしながら必要な支援をしているということはあります。 
必ずしもアンケート結果により位置づけがされたからイコールそれに縛られる教員がいるという例は,今まで聞いたことはありません。

 

○教育部理事 
昨今,協同的な学びということでグループ活動が増えています。私もこの3年間,Q-Uを基に国語の研究を行ってきましたが,話し合い活動をする時に子どもが子どもに対して教えると,高い子どもはさらに延びていき,学力が低い子どもも教員が教えるよりも,子どもが教えた方が伸びるという結果が得られました。そのような点からすると,分けて切ってクラス編制をするということも一つの方法としてありますが,学びの中では子ども達が学び合う際のグループ構成をする時の目安としてはとても良い基礎資料になっていました。

 

○永田委員  
それはどの教科ですか。

 

○統括指導主事
国語と算数と社会でした。

 

○永田委員  
行ってみてどうでしたか。

 

○統括指導主事
やはり国語は有効でした。算数も一部行っていましたが有効でした。なぜならば,抜きん出た子どもが自分の言葉で自分の考えを人に伝えるのですが,それを聞いた別の子に「○○ちゃんの言うことは分からないよ!」等と率直に言われることにより,自分はできていたはずなのに友達に説明できないというところで,レベルの高い子どもは一生懸命工夫をするようになります。そして説明が上手になろうと努力していきます。また低い子どもは先生に聞くよりも,友達に聞いた方が,言葉が平易ですので受け取りやすいということがありました。

 

○永田委員  
子どもが子どもを教えるということはいいことですが,子ども達も色々な感情を持っていますのでなかなか難しいと思います。やはり先生がきちんと教えて,それを子どもがフォローするということが一番大切だと思います。

 

○押尾委員長 
学級集団の子どもの人間関係で,教える立場,学ぶ立場があまり明解になることには,少し気を使わなければいけません。それが序列化などにならないような学級づくりの中であれば非常に有効な手立てだと思います。

 

○氏家委員  
要支援群に入る子どももいると思いますが,実際にはどのくらいいるのでしょうか。

 

○教育部理事 
パーセンテージとしては10パーセント以下です。

 

○氏家委員  
そのような子どもは迅速な対応を必要とする子ども達だと思いますが,どのくらいのスピードで対応しているのでしょうか。

 

○教育部理事 
もちろん即時的に対応をしなければいけないケースもありますが,わりと長期的に家庭と連携を図りながら解決をしていく場合が多いと思います。一方で福祉的な支援,特別支援,通常学級にいるけれど,もう少し違った支援が必要だという場合も,翌日からすぐにという訳にはいきませんが,心得ながら指導していき,家庭と連携を図っていくということが多種多様にあります。

 

○氏家委員  
アンケート結果が出るとまずは先生が見て,家庭への伝え方として個人面談等の機会を利用するとありますが,保護者に特別に来ていただいて面談をするなどもあるのでしょうか。

 

○教育部理事 
はい,あります。

 

○長田委員  
「個人票を保護者に示して家庭との連携を図っている」とあります。担任によって伝え方は違ってくると思いますが,指導室としては全体として教員と家庭との連携が個人票によって図られていると判断されているのですね。親の方からすると一種のテストのようだと思いますが,反応はあるのでしょうか。

 

○統括指導主事
保護者から直接聞く機会はありません。ただ,面談の様子などを教員を通して聞いているところでは,自分の子どもの欠けている・足りない部分やとても良い部分などを個人票を見ながら話が出たこともあるようです。hyper-QUの前はQ-Uテストというものを実施していましたが,Q-Uでは個人票がなかったため,結果を教員は把握しても保護者にはなかなか伝えることができませんでした。個人票が出るhyper-QUに切りかえたことで,それができるようになったので,教員からは保護者との連携がしやすく,話しやすくなったと聞いています。

 

○押尾委員長 
個人票は保護者に渡してしまうのですか。

 

○統括指導主事
そうです。小学校用の資料をご覧ください。個人票の見本ですが,18・19ページの右側半分に切り取り線があり,児童用と教師用となっています。この児童用の部分を家庭に渡しているものです。教師用は家庭に戻ることはありません。

 

○押尾委員長 
文章型で記載されているものですね。

 

○統括指導主事
そうですね。データがそのまま出ているということではありません。

 

○氏家委員  
児童用とありますが,これは子どもが自分で見て保護者も見るのですか。必ず面談で渡す,子どもに先に渡すなど,家庭への持ち帰り方は何か決まりがあるのでしょうか。

 

○統括指導主事
保護者より子どもが先にということまで限定はしていませんが,単に「結果を渡します」と言うだけで渡すということは行わないように各校にお願いしています。必ず子ども達との面談や保護者との面談,場合によっては三者面談など,対話の中で戻すように依頼はしています。

 

○氏家委員  
そうすると,保護者へのアンケート結果の渡し方は学校ごとに違っているのですね。

 

○統括指導主事
そうですね様々です。結果が出る時期に保護者との面談がある場合は直接戻せますが,ない場合はなかなか難しいこともあり,子どもを通してということになります。面談の時期によっても違ってきます。

 

○氏家委員  
もし子どもを通してだと家庭に届かない可能性があるので,もったいないと思いました。親は子どもの悪い部分は見えても,良い部分はなかなか気づきにくいことがあるので,是非直接保護者に渡していただきたいと思います。

 

○押尾委員長 
子どもが自分でしまってしまい,鞄や机の中に入ったままにならないようにしていただきたいですね。家庭との連携は保護者にしっかり繋がることが大事です。
昨年に引き続き,今年もhyper-QUをしているので,個人票としては昨年5年2組の○○君が6年2組の○○君というように担任が変わってももらうことがあるのですね。保護者にしてみると,昨年と今年を比較する材料になりますので,そのような点では親が子どもをよく見ることができます。

 

○氏家委員  
子ども自身も自分の自信につながることもあるのではないかと思います。

 

○押尾委員長 
単に学級の中の数値ではないので,教員が個人票を見ながら指導することもできます。個人票の結果を基に細かく指導を行っているのかどうかというところはどうなのでしょうか。

 

○統括指導主事
比較的多く行っていると思います。中学校の場合には教師から生徒に返すことが多いようです。小学校はこの時期面談がありますので,面談を通じて返しているようです。

 

○押尾委員長 
7月は面談があると思いますので,面談の時期が返却のベストな時期だと思います。

 

○氏家委員  
要支援だと直接個人票を保護者に渡すということでしょうか。

 

○教育部理事 
ソーシャルスキルの部分ですので,必ず直接保護者にとは限りませんが,個人票は皆個別には渡しています。

 

○統括指導主事
個人票も単に花が一つ咲いている,三つ咲いているということではなくて,どうして花が一つなのか,三つなのかという部分も併せて話しをしています。そうすると,保護者が見ているところと学校が見ているところと結果やずれたり一致したり,という材料にもなります。

 

○押尾委員長 
今度2年目になりますので,例えばPTAの会の人達からhyper-QUの結果を渡していますが,どうでしたか等情報を取ると良いと思います。親にとってはその情報を基に子どもの良さや集団の中ではどうなのかという普段は見えない部分を知ったりほめたり評価もできると思います。

 

○長田委員  
資料の18・19ページですが,5年2組の1番の子どもで結果のまとめのところに1番の子は非承認群に入っています。教師用の個人票ではそれが多少は分かると思いますが,返却用では,学習にしっかり取り組んでいるということで,バッテリー情報欄は知能SSが47に対して学力がSS52となっていて,それで棒グラフを見ると親も子も「学習にしっかり取り組んで結果も出ている」と思ってしまうのではないでしょうか。特に小学校の通知表からはきちっとした子どもの学力が親に伝わるとは限りません。中学校に入って五段階の相対評価をつけられると,1年生の1学期の通知表を見た親はなぜ1ばかりなのかなどと戸惑うことがありました。この個人票は小学校の通知表と似たような評価になっていますので,この票では親は課題に気づけず子どもを心配しないと思います。このあたりをある程度カバーできるような資料にも検討していただきたいと思います。

 

○押尾委員長 
具体的に児童用の個人票が,本当にその子自身をしっかり親に伝える表現になっているのか。もしかすると記述の仕方が甘いかもしれません。

 

○教育部理事 
これが保護者の目に触れることはまずありません。先ほどの話と少し繋がるかと思いますが,おそらくこの例の子は非承認群ということですと,きちんとしていて勉強もそこそこできると思います。ただ,意欲があるのかや,友達関係の面では課題が出てくると思います。教師からすると一見静かに座ってきちんと勉強もしてある程度点数も取っているのでまあ大丈夫だろうと思っていると,よくよく見ると友達関係が上手くいっていないな,何かあるのかなと考えます。小学校の場合,学級の雰囲気は担任との関係に直結します。そこでその子との教師自身との関係性を振り返る,もっと自分のことを見てほしいというメッセージにもなります。個人票は保護者に現実をつきつけるということではなく,学校生活の中で子どもに対してどのように配慮していくのかという部分だと思います。

 

○押尾委員長 
保護者や子どもにはきちんと読んで伝えないと,グラフを見ただけで安心するのではなく,学習面は良いが,友人関係をもう少し良くなるようにしよう,など子どもが分かるように伝えなければいけません。そうすると非承認群からもう少し上へ上がっていく可能性があるということですね。
hyper-QUの個人票の表記のしかた自体は変わらないのですね。

 

○統括指導主事
コンピューターがある程度決まった数値の中で出してくる表記ですので,全て人が分析して一つずつ出しているものとは違ってきます。

 

○押尾委員長 
データに基づいて言葉が出てくるような表記です。
次に,「視点② hyper-QUへの移行について」についてです。
先ほど長田委員からも話しがあったところも含めて所管部署より説明をお願いします。

 

○統括指導主事
平成27年度からQ-Uからhyper-QUに移行しました。hyper-QUは,個人票が返却できること,ソーシャルスキルがどうかということをQ-Uに加えたアンケートです。
まず,学校に満足しているかどうかということと,意欲かあるかどうかという二つの尺度に加えて,対人関係のソーシャルスキルということが加わっています。そして勉強はできるけれど,友達関係が上手くできない,その中でも関わりがあまり上手くできない,表現が上手くできない,なども分析をして出せるようになりました。このことにより,一層適切な手立てを講じることができるようになったことが結果です。
子どもの課題について,保護者と教員と本人が共通のもので話ができる,理解し合えるという素材でもあります。以上が成果についてです。
教員の負担についてですが,さほどないと思います。むしろ,面談等で活かす一つの指標として活用されているようにとらえています。

 

○押尾委員長 
先ほど長田委員からありました,多面的な情報の中にはソーシャルスキルの対人的な関係が入ったということ,三者一体の共通理解が持てるということでしたが,どうでしょうか。

 

○氏家委員  
「分析結果の個人票を基に学校と本人と保護者の三者が共通の認識を持って」とありますが,「取り組めるようになった」ということについて,具体的に何かが行われているのか,進め方があるのかが資料では良く分かりません。学校と生徒と保護者が共通の認識を持つことはできると思いますが,実際に取り組みとして何かあるのか,具体的な事例のようなものはあるのでしょうか。

 

○教育部理事 
実は,手立てというのはドラマチックに何か起爆剤的に言えることはあるかもしれませんが,主には日々の積み重ねです。生活習慣病と同じように毎日のことであり,そのときに結果としては児童・生徒の「出席」です。子ども達が学校に通うことは当たり前のようでなかなか難しい昨今になっていますので,欠席が減っている学年・学校があったというところから,欠席の減を成果としてあげています。

 

○氏家委員  
それは教師・子ども・保護者の三者の中で,例えば先生が家庭に学校に行くよう促すような会議をしているなど,具体的な取り組みが学校と本人とどのような感じなのでしょうか。

 

○教育部理事 
言葉が足りないかもしれませんが,結局何が課題なのかということを道筋が見えない,見通しが持てない中で頑張ることと,自分にはこんな良いところがある,また,直した方が良い部分を分かって頑張ることでは,頑張り方のエネルギーが違うと思います。保護者も同じだと思います。自分では気になっていたけれど,子どもがどうしたのかと分からないままではなく,このようなことがあるのだと客観的に第三者から言われると,よくよく冷静に見ると納得するところがあり,着眼点が一つになっていくことと,目指すところができるという点では,改善に繋がっていくと思います。それが三者で合意を得られたということです。

 

○氏家委員  
では特に三者で面談・面接があるなどではないのでしょうか。保護者としては,例えば子どもが学校に行きたくないと言った時に,親としては出席してもらいたい,そこで先生から結果を基に声かけをしていきましょうなど提案があるのでしょうか。プログラム的なことが次の段階にあるのでしょうか。

 

○教育部理事 
プログラムとしては,様々だと思います。「あります」と断言できないところも実際にはあります。子ども達が次に目指すところは定まっているはずです。次の手を打っていくということは,例えばサンプルの18ページの例でいうと,アカギ君は友達を思いやるところが欠けています。そうすると,友達と声のかけ方を注意してみる,自分から挨拶をするなど,毎日の小さな積み重ねから注意して意識していくことになります。
多種多様でそれぞれ違うということです。

 

○永田委員  
8ページに調査が2回あるとなっていますが,2回の調査の内容は結果を踏まえて何かをすると記載してありますが,そのような形で上手く次のステップに繋がる結果を出しているのでしょうか。1回目と2回目のズレのようなものはどうでしょうか。

 

○押尾委員長 
資料によると,年に2回行うことにより伸びたり減ったりなどズレ等が出てきます。逆に年に1回ではいけないのでしょうか。

 

○統括指導主事
年に1回ではその後どうなったのか次の部分,指導の結果が見えてきませんので,1回目の結果を受けて手立てを打ち,結果どのようになったのかを2回目で見て,その結果を次への引継ぎ等へ使用していきます。
このアンケートは現在の学級集団での位置づけですので,学級替えを行った後は状況が変わるため,必ずしも以前の結果が活きるわけではなくなります。もち上がり担任も変わらず学級集団も変わらない場合には次の学年になっても,ある程度前の学年のものは参考になってくると思います。

 

○押尾委員長 
2回目も個人票は出てくるのでしょうか。

 

○教育部理事 
はい。同じように出ます。

 

○押尾委員長 
個人票そのものは年に2回もらうことで,保護者は子どもがどのように変わったか,逆に変わりないなどが分かるのですね。先ほど欠席が減っている学校があるとありましたが,このhyper-QUを行い教員が活用することにより,学校に来なくなる不登校の子どもを減らすことや,学校が嫌だと思っている,友達と会いたくないなど思っているなどの兆候をいち早く発見して食い止めて手を打っていくことや,何か人間関係に悩んでいる子ども達の心を掴んでいじめに発展しないように対応するなど,学級の中でみんなが横を向いてしまうようなことや学級が崩れていくことを食い止めるなど,目的があってとり入れていると思います。そのような目的に対して,具体的な結果としてどうなのでしょうか。

 

○統括指導主事
今回の点検の視点がQ-Uからhyper-QUに移行したことによる成果ということでしたので,資料では現在はまだ優位な成果が見えませんとしましたが,過去のQ-Uの時からの結果というものは出ていますので,それについて話をしたいと思います。
平成24~26年度の成果となります。満足型の学級の出現率は,当初小学校で32.7パーセントであったものが,26年度には47.1パーセントが出現するようになっています。また,中学校では当初25パーセントであった出現率が42.5パーセントに上がるということはありました。現在,子ども達が満足する学級で生活する中で,簡単には休まなくなっていることが見られました。これを無欠席者といいます。いわゆる皆勤賞です。平成23年度のQ-Uを始める前の小学校6年生の無欠席は35.1パーセントであったものが,平成25年度には(このとき中学校2年生になっています),48.3パーセントが無欠席でしたので,約5割が皆勤賞でした。確実に無欠席の数が増加しています。これは分析をしていただいた早稲田大学でも驚かれました。学力の面でも安定した学級集団の中での学力向上を狙いましたが,平成24年度小学校5年生の偏差値ですが平均の偏差値が50.66であったものが,平成26年度中学校1年生になったときには,52.88になりました。偏差値で2.22上がっているということは平均点ではなく全体の平均として上がっていますので,かなりレベルが上がったと捉えられる数値です。
また当初,不登校が減るのではないかという期待もあったようですが,不登校は実際に一定の割合で存在してしまうということで,不登校の子ども達は学級集団をいくら作り上げてもなかなかそれだけでは上手く不登校を防ぐことには結びつかなかったようです。ですが,学級に来ている子ども達は欠席日数が減っていることはありました。そのような意味では,不登校予備軍を抑えることには成功したと思います。そして,不登校はまた別のアプローチをしていかなければいけないということが大きな課題としてあるところです。以上がhyper-QUだけではなくQ-Uを併せた成果として出ています。

 

○押尾委員長 
文部科学省に提出する調査など,いじめの件数などはどうでしょうか。

 

○統括指導主事
いじめについては,現在はとにかく発見するほうが良いとなっていることもあり,特段減っているなどはありません。また文部科学省の調査集計結果の傾向と大きく異なるということもありません。

 

○押尾委員長 
他になければ,視点②については以上で打ち切ります。
次に,「今後の課題とその対策」についてです。
所管部署より「今後の課題とその対策」の資料について説明をお願いします。

 

○教育部理事 
まず1点目は,学力と学習意欲ということで,狛江市では両者ともに調査を行っています。その関係で現段階では,小学校5・6年生の国語と算数,中学校では国語・数学・英語の学力調査を行っています。これに理科と社会科を加える必要があるのではないかと考えています。
2点目は,hyper-QUの結果のための教員のスキルアップ,機能の向上ということは図る必要があるだろうと考えています。分析結果を活用した不登校対策を未然防止という点で活かすために,一回あたりの時間数の増加や授業のコンサルテーションのサポートをさらに充実していく必要があるだろうと考えています。  
3点目は,学力不上位層の学習意欲向上に向けて習熟度別の指導の一層の充実や,学力上位層に向けた発展教材の開発し検証していく必要があります。
4点目は,学年または学校が児童・生徒に対する歩調の合わせた取り組みを行うために,学年・学級集団づくり検討会において,より具体的な対策を検討することと,その対策を確実に実施することが課題としてあげています。
最後に,通常の学級に在籍する特別な支援を必要とする児童・生徒の個別指導計画を作成し,個に応じた指導について充実を図る必要があるだろうということを今後の課題と対策に充てています。

 

○押尾委員長 
それでは,「今後の課題とその対策」のシートに関して,皆さまから質問や意見はありますでしょうか。

 

○氏家委員  
授業コンサルテーションのさらなる充実という部分がよくわかりませんので,説明をお願いします。

 

○教育部理事 
早稲田大学と連携を図っています。授業の改善をしていくためのアドバイスについて,を専門的な方から支援していただいているという取り組みです。

 

○氏家委員  
それは専門の方に授業を見ていただくというものですか。

 

○教育部理事 
専門の方に学校を回ってもらい,助言をしていただいています。

 

○押尾委員長 
そのコンサルテーションは各校だいたい2回実施し,1回あたり約2~3時間授業を見て話をしていただくということですね。
学力調査に社会と理科を加えるという大きな目的は何でしょうか。

 

○教育部理事 
現在子どもに求められている力が,暗記や受身の学習ではなく,能動的な学習です。社会と理科は広がりを持たせたり,予測をするという教科です。狛江市の子ども達はとても努力をしていて,基礎・基本はできていますが,発展的な部分で課題があります。ですので,そのような部分から理科と社会を学力がどのような状況にあるのか調べることにより,発展的な学習や応用力がどの程度身についているのかを知るために加える必要があるのではないかと考えています。

 

○押尾委員長 
その理由ですと絶対に現在の小学校は2教科,中学校は3教科だけではできないことでもないということですね。2教科加えると当然その分の予算を取る形になります。教科数が増えると教員へのデータも増えるので,問診の項目がたくさん増えるほど先生が子ども1人ひとりのデータをおさえきれるかがなかなか大変ではないかと。授業時間が年間で小学校は100時間と少しの教科ですので,国語のように170や190時間あるように200時間を越えるような教科や算数の教科のように150時間以上ある教科はわかりますが,そこまで必要なのかなという心配もあります。

 

○教育部理事 
中学校が教科増を求めています。中学校は教科担任ですので,どうしても限られた時間の中で様々な学びを保障しなければいけないという部分から,子ども達の力を確認していたいという思いを持っています。

 

○永田委員 
hyper-QUの結果で判明する,それにより色々活動する,ということでデータが増えることは間違いないと思います。ですから,あまり例外を増やしてはいけませんが,厳しくしすぎてもいけませんし,果たしてどこまでこのアンケートを活用できるのか,バランスをどこでとるのかが一番心配です。また,学力上位者をどうするのかは学校教育の中でひとつ大きな問題だと思います。結局今は学力面はわたくし教育の方に流れていってしまっていることもあると思います。今の学校の中で,そのような学力的上下をどのようにするのか,特に下の方が問題だと思います。今後考えていかなければいけない問題だと思います。もちろん良い子を伸ばしていくことも大事ですので,しっかり行っていかないといけません。

 

○押尾委員長 
最後に一つお願いです。「今後の課題と対策」で「通常の学級に在籍する特別支援が必要な児童・生徒の個別指導計画を作成して指導していく」ということがあり,その前の8ページには,同じように記載してありますが,学級満足度が向上するとあります。それにより「学級満足度が向上する」というと,誤った見方をすると,この子ども達のおかげで満足度が上がらないのかと思われてしまいます。書き方を工夫すると良いと思います。軽度発達障害の子ども達が居ることで,その子たちが一生懸命になれば学級満足度が上がるという短絡的に考えない方が良いと思いますので,表現を変えた方が良いと思います。個別の指導計画を適切に行うということは分かりますが,その子たちの対応をすれば直接学級満足度が上がるかどうかということです。それはhyper-QUの成果や学級満足度とは違うと思います。そのため,ここの記述は心配ですのでご検討していただければと思います。

 

○統括指導主事
言い訳がましくなってしまいますが,ここにおける学級満足度は学級満足度尺度ということなので,その子の学級満足度が上がるということで,全体の満足度とは違います。指摘いただきましたように誤解を生む表現でしたので,個人であることをはっきり示すような表現を考えたいと思います。

 

○押尾委員長 
個人の学級満足度が上がるということなら良いと思います。
それでは,本日の審議はここまでになります。課題として挙がった箇所や加筆修正が必要な箇所等については,第4回の審議会までに担当部署において検討・修正をし,事務局へ提出をお願いします。
最後に,2「その他」です。事務局から次回の日程の確認をお願いします。

 

○事務局   
【今後の予定の説明】

 

○押尾委員長   
それでは,他にないようなので,これで第2回教育委員会の自己点検及び評価に関する審査委員会を終了します。