「あたりまえ」なこと

校長 鈴木 みどり

木々の若葉が本当にきれいな季節となりましたが、今週の朝は、どの学級もしーんとして子どもたちが読書に集中しています。4月23日の「子ども読書の日」にちなんで読書週間にしているからです。驚くことに子どもたちは、自分で読む本を決め、学級文庫で探すことなく本の世界に入っているのです。静かに本を読むのが「あたりまえ」になるようになったのは、毎週金曜日の朝を全校一斉読書に取り組み、4年目を迎えた成果でもあります。

挨拶をする、記名する、宿題をやってくる、提出物を期日に出す、友達と仲良くするなど、「あたりまえのことがあたりまえにできる」というのは簡単そうで難しいことです。なぜなら「あたりまえ」という価値観が人によって違う場合が多くなっているからではないでしょうか。何かをしてもらっても「そんなことはあたりまえだ」と感謝するどころか、まだ足りないと言わんばかりの自分勝手な言動が気になることもあります。

「おかげさま」という言葉があります。夏の暑い日、木の陰に入って涼しい思いをした旅人が陰に感謝して丁寧に言うときに遣う「お」をつけ敬う気持ちをこめて「さま」と呼んで「おかげさま」となったという話を聞きました。日本人の奥ゆかしさ、優しさ、あたたかさを感じます。

「ありがとう」も「有り難し」を語源として珍しいこと、めったにないことを喜び、感謝するようになったそうです。「ありがとう」と言う時に自然と頭が下がるのがうなずけます。「あたりまえのこと」は人が生きていく上で当然の心得「基本的ルール」だと思います。

学校が取り組む課題はたくさんありますが、一つ一つの小さな積み重ねによって、毎日子どもたちが元気に笑顔で学校生活を過ごせるのだとも思います。日常の中で「あたりまえ」のこととして、大人が範を示すとともに、人権尊重の理念を定着させ、規範意識や思いやりの心の育成と、「確かな学力」の育成のために基礎・基本の定着とともに活用する力の伸長に向けて取り組みます。

「未来」は今よりよくなるという「期待」や「希望」をもって、子どもたちをたくさんの愛情で育み、行動して体験する教育活動を学校として「あたりまえ」にやっていきたいと思います。