豊かな体験で「~記念日」をふやそう

校長 鈴木 みどり

「校長先生、逆上がりができたの」とうれしさが溢れる笑顔で、報告してくれた女の子がいました。私は、「よかったね、やったね!」と抱きしめてしまいました。これは、6月の鉄棒週間で、どの子も鉄棒運動に取り組み、できる技を増やそうと一生懸命に練習に取り組んだ成果です。自分の体を使って学んだことは、すべてすばらしい体験です。自分ができるようになった成長を報告してくれて、成長に立ち会えた幸せを感じました。これは、俵万智さんのサラダ記念日ならぬ、「逆上がり記念日」です。

1学期のまとめの時期になり、毎日たくさんの成長の喜びの声を子どもたちは届けてくれます。「自分たちが育てているトマトと同じで、農家の人は大変だ」と生活科の学習で学んだ2年生や「同じようにえさをあげているのに、早く繭をつくるのとゆっくり大きくなるのがいるんだよ」「カイコの命をいただいて勉強しているんだね」と自分の体験から学んでいる3年生の姿に出会いました。学校には体験を通した学びのすばらしさがあります。体験的な活動は、学ぶ意欲や関心、学んで得た知識や態度、豊かな感情・感性などが育まれます。自分が体験したことは、忘れられない思い出になるとともに、育つ力、生きる力としての基盤となります。本校は、このような体験的な活動を重視して、夏のワークショップをはじめ、7月の都立狛江高校の箏曲部演奏会、10月のダブルダッチ体験や音楽の街狛江演奏会等、取り組んでいきます。

少々古いデーターですが、平成17年度「青少年の自然体験活動等に関する実態調査」(文部科学省)

小4

小5

小6

太陽が昇るところや沈むところを見たことがほとんどない

41.9

41.4

41.0

夜空いっぱいに輝く星をゆっくり見たことがほとんどない

31.9

31.2

33.3

チョウやトンボ、バッタなどの昆虫を捕まえたことがほとんどない

20.3

27.0

32.9

お風呂洗いをしたり、窓ふきを手伝うことはあまりない、まったくない

41.6

40.2

40.8

お料理の手伝いをあまりしない、まったくしない

34.1

33.4

34.9

によると、子どもたちの自然体験活動等の機会が少ないことがわかります。だからこそ、大人が子どもたちに様々な体験を積み重ねさせ、体験による成長を一緒に喜び、「~記念日」を増やすことが大切です。

夏休みは、家庭で計画した豊かな体験ができるよい機会です。自然体験はもちろん、お手伝いや夕食づくりなど日常の生活体験、家族のために役に立つ体験、初めて行くところの事前学習等、子どものできた喜び、わかる喜び等をご家族が一緒に喜び、成長を認め、9月にたくさんの体験から「~記念日」で一回り大きくなった子どもたちと出会えるのを楽しみにしています。